※記号多用注意
「バカやめろ!」
「やめない、カイジが悪いんだよ」
「っあ、ナマエっ、」
にゅる、と音を立てそうなほど、予想外にスムーズにオレのちんこがナマエの穴に飲み込まれていった。
前戯らしい前戯はひとつもしていないというのにぬるぬると粘着質な液体が絡みついてくる。
その事実に不覚にも興奮していた。萎えるどころかどんどん硬度を増していく。
オレのバカ!
女なら誰でもいいのか!
目を閉じて必死にこらえようとするのに、それが逆効果だってことに気づいたのは最大まで勃起しきった頃だった。
あれからナマエのことを意識しすぎたオレは、かえって不自然なまでにナマエを避けていたような気がする。
しかしオレにも言い分はある。あの日以来、毎日好き好き言われてベタベタ張り付いてくるナマエを前にして性欲を押さえ込むためにはそうするしかなかった。
「んっ、ふ、カイジ…… おっきい♡」
「っあ、バカ動くな!」
「やだ」
まあ、結果的にこうして寝込みを襲われてるようじゃ、今までの苦労なんて全部水の泡も同然なんだけど。
腰まわりに違和感を覚えて目覚めてみれば、オレのTシャツを1枚だけ身に着けたナマエが馬乗りになって今まさに合体しようかという所だった。
人間って焦りすぎると何もできなくなるんだな。
頭が真っ白になっているうちにぬるぬるした肉のひだがオレのちんこを挟んで、いわゆる素股を始めてしまい、あれよあれよと今に至るわけだ。
「我慢するんじゃなかったのかよ、ッ」
「したよ」
一週間しかしてねえじゃねえか……!!
オレの上に乗って恍惚の表情を浮かべたナマエは、ゆっくりと腰を前後に動かし始めた。
「や、ちょ、ナマエ、」
「あっ、カイジっ♡」
「ダメダメダメ、ちょっ、出ちゃう、マジでやめろ…!」
やめない、なんて言ってイタズラっぽく笑うナマエの腰の動きはオレにとって毒すぎた。
本気でヤバイと感じたオレは、このまま快楽に流されたい気持ちを必死に飲み込んでナマエの腰を引き剥がしながら溜まりに溜まった精液をぶちまける。一切萎えることのないそれは、びたんと反り返って自分の腹部をかすめてからそこに飛び散った。
なんたる屈辱。いきなり襲われたかと思えば自分にかけるなんて酷すぎる。
「はあ、はあ、ナマエ……」
「こんなに溜めてくれてたんだね♡」
ナマエは何故か嬉しそうに汚れたちんこを触り始め、あろうことかそれを口に含みやがった。あたたかい口の中でナマエの舌がぬるりと蠢いている。
あー、ちょっとでも気を抜いたらまた出そう。
このまま快楽地獄に堕ちたらどうしよう。
オレ、ナマエのこと好きなのかな。
ちらりと表情を盗み見ると、ちんこを咥えたままのナマエがこっちを見て微笑んだ。
ちくしょう、かわいいんだよ。
バカだしニートだし変態だし未だに元彼?の携帯使ってるしオレのこと好きって言うくせに奢りだからって合コン行くし本当にろくな女じゃないけど、すっげーかわいい。
顔の造形はまあそりゃかわいいけど、そうじゃなくて、よくわかんないけどかわいい。
「……あの、ッナマエ」
「ん?」
「い、挿れたい……」
「えっ!?」
「ナマエに……」
少し控えめに希望を告げると、ナマエは大喜びで飛び起きて再びオレに馬乗りになった。
また自分の腹を精液まみれにするなんて嫌すぎだろ!慌ててナマエの腕を引いて胸に抱くと、ぐるりと半回転してふたりの位置を入れ替える。
オレに組み敷かれているナマエはなんだか華奢に見えて、いつもよりずっと女らしくてかわいかった。驚いた表情でこちらを見ているナマエの顔を見ていると無性にキスしたくなった。
「やばい」
「え、カイジ?」
「好き、……かも」
「かもって何」
「す、好き、ナマエが好き」
もうなんだっていい。
多分そういうことだと思う。
ナマエのこと考えると、バイト頑張ろうかなって思うことあるし。襲われたって嫌な気してないし。
あれ以来あまりちゃんとしろと思わなくなった。働けとか食費払えとかちょっとモヤモヤしてたのは多分、都合の良い扱いされてる気がしてたのかな、なんてちょっと思った。
「カイジ、私も好き♡」
初めてナマエの言葉を素直に聞けた。
ああ、なんか、ナマエって本当にオレのこと好きって思ってたんだな。そう思うと自然と体が動いて半開きになっただらしないかわいい唇に、自分の唇を重ねていた。
「……あ、なんかごめん」
「なんで謝るの、嬉しい」
ナマエの細い腕がオレの背中にまわって引き寄せられる。首筋あたりに顔を埋めていると、いい匂いが脳まで支配している感じがする。
なんだこの既に一発ヤったとは思えない緊張感は。
恐る恐るナマエの足を割って間に入り、腰を屈めていった。
「い、いい?」
「どうしたのカイジ、いいよ、焦らさないで」
「うわ」
もたついているオレの腰にナマエの足が絡みついて、腰と腰がぶつかり合う。だらだらと透明な汁を吐き出し続けていた先端が、白くて柔らかいナマエの腹の肉の上を滑った。
自分の体液でローションプレイしている気分……
……余計なこと考えるんじゃなかった。気持ちが萎えそうだ。
「っん、カイジ、っはあ」
ナマエにキスすると今まで見たことないような照れた表情を見せたりして、さっきの変な想像はあっという間に吹き飛んだ。
「挿れる」
「んっ、ふ」
さっきは味わう暇もなく果てたせいで、初めて挿れたみたいな感覚。
オレのかナマエのかもわからない体液がぐちゅぐちゅと結合部で音を立てている。ああ、二発目だっていうのにこんなにすぐにイキそうになるなんて……
これで三擦り半とかになったらマジで笑えない。最悪な状況にならないように調整しながらゆるゆると腰を動かした。
ナマエはオレの腕の中で目を閉じてはあはあと浅い呼吸を繰り返している。涎にまみれた唇が艶めかしく、薄く覗いた綺麗な歯と小さな舌が興奮を煽った。
「んっ、は、カイジ、やめて」
「ん、痛い?」
「違う、私もカイジのでいかせて」
ナマエの足に力が籠ると、腰と腰とが引き合って中の壁に先端が当たる。引きずり込むように蠢いている肉に飲み込まれて、ここを突かなきゃいけない、という謎の使命感のようなものを感じた。
ノックするように挿れたまま突き上げながら反応を伺う。
「あっ、んっ、んっ、カイジ、もっと」
「お前エロいな」
「はっ、あっ、いく♡」
「ここか?」
「そこ、そのまま」
頬を紅潮させて潤んだ瞳でオレを見つめるナマエは、オレの人生史上最高にエロい光景だった。
オレはこいつと一緒にいたらヤバイ。
本能が警鐘を鳴らしている気がした。
けどもう知ってしまった。
戻れるか?
戻れるわけがない。
それなら楽しんだ方がいいに決まってるだろ。
短く喘ぎながらはあはあ呼吸しているナマエをもっと善がらせてやろうなんて考えが頭を過ぎった手前、やらないわけにはいかない。
そっと陰部に手を忍ばせて弱点を探る。ちんこさながらに主張していたそこはすぐに発見できた。奥を突きながら親指で擦りあげると、あからさまに中の収縮が激しくなった。
「やっ、ちょ、あっ♡ あっ♡」
「なあナマエ、オレも限界」
「んっ、カイジ、いく、ッ」
「っ、は、は、」
結合部のぬめりを掬いとって親指を激しくすべらせながら奥を突く。
ぎゅうっと強く締めあげられた瞬間、オレもナマエの中からそれを引き抜いて白い腹の上に吐き出した。思いのほか飛距離が伸びた液体は腹を飛び越えてナマエの首まで飛んだ。
マジ恥ずかしい。
慌ててティッシュを取ってナマエの首元を拭う。
「いや、その、いろいろごめん」
「なんのこと?」
なんだかんだふたりの初セックスだというのに格好つかなすぎてしどろもどろになっていると、ナマエはへらへら笑いながらオレの手を握った。
「オレってダサいなー、……みたいな」
「思ってないよそんなの」
「ん…… っどうした?」
急に抱きつかれ、つい抱き締め返してしまう。
昨日まで全力で拒否していたというのに、状況が変わればこんなにも容易く受け入れられるなんて。
むしろ愛しいとか思っている自分がいる。
「これから毎日こうしていられるね」
「そうだな…… 毎日って?」
「毎日しようね♡」
「え?」
「毎日気持ちよくなろうね♡」
「……」
オレの野生の勘は間違っていなかった。
少なからず気づいてはいたけど、やっぱり淫魔みたいな女だった…
こんなのと毎日一緒にいたらヤバイ。
ヤバイのはわかる。
「カイジー、大好き♡」
「あ、ああ…… オレもすき」
だめ、ヤバイ。
いつからこの沼に落ちていたのか、今のオレにはもう見当もつかなかった。